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理事長あいさつ

理事長あいさつ


『ノーマラーゼーションの実質化』をめざして


            社会福祉法人ハスの実の家・理事長 櫻井康宏

 

創設者の青木達雄さん、二代目理事長の神田芳明さんの足跡を引き継ぎ、2014年から理事長をさせていただいています。青木達雄さん・ソノエさん御夫妻の熱い思いと強い決意で始まった「ハスの実の家」が、地域の皆さまの多大なご理解とご支援に支えられて現在に至っていることについて、心より感謝と御礼を申し上げます。

わが国に「ノーマライゼーション」なる理念が導入される前の1965年に、その『先駆け』的性格をもって福井市花堂で誕生した無認可施設「ハスの実の家」は、1978年には「ハスの実作業所」を開設し、『ノーマライゼーションの原型(まちの中での「住まい」と「日中活動の場」との行き来によるノーマルな生活リズムの確立)』ともいえる事業スタイルを創り出してきました。そして、①小規模で家庭的であること、②地域と共にあること、③科学的で民主的であることの三つを大きな柱として、『ハスの実らしさ』と評価いただけるような質的内容を深めてまいりました。

この『ハスの実らしさ』をより確かなものにすべく、「法人認可」を得た1988年以降、あわら市での新たな施設づくりが始まりました。「まち中」ではないという不利を克服しながら「住まい」も「日中活動の場」も著しく拡大し、形式的には『ノーマライゼーションの展開』が着実に前進しつつあるあるかにみえます。しかし残念ながら、1990年代以降の経済社会の激しい変動とそれに伴う格差や不透明感が拡大しつつある中で、さまざまな困難を抱えているのが実情と言わざるを得ません。地域の皆さまのさらなるご理解とご支援を賜りながら、また、「全国障害者問題研究会」や「きょうされん」の皆さまとの連携を深めながら、『ノーマライゼーションの実質化』を追求していくことが当面の課題だと認識しております。これまで以上のご教示とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

なお、私自身については、建築学を専攻する理科系の大学人でありましたが、1970年代に「障害者とまちづくり」運動が全国的に展開した折に、福井大学におられた藤本文朗先生の導きで障害者問題と関わることとなりました。藤本先生からは「発達に必要な矛盾のある生活空間を考えなさい」という哲学的命題を与えられ、「世の中の矛盾を無くす」ことが専門家の役割と理解していた私の頭は大混乱に陥りました。以来、苦手な人文社会科学や哲学にも挑戦しながら、障害者問題を解く鍵である「発達保障理論」を学習し、自分なりに理解したことを『手渡したいこと』として「ハスの実だより」に連載させていただきました。素人の独学ゆえに稚拙なものではありますが、ご笑覧の上で厳しく温かいご教示と御指導を賜れば幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。(2022年6月12日に記す)

社会福祉法人 ハスの実の家
〒910-4103
福井県あわら市二面第87号26番地2
TEL.0776-78-6743
FAX.0776-78-6744
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